グーグルがロボット部門を再編、Xヘ
2013年に数々のロボット会社を買収したものの、その実態がほとんどわからなかったグーグルのロボット部門。このたび、独立した部門からX(旧グーグルX)の傘下に入ることになったという。それと共に、部門トップも新しく雇い入れた。『ニューヨーク・タイムズ』が伝えている。
Xはグーグルの持ち株会社アルファベットの直属部門で、先端的な研究を行い、そこからスピンアウト会社を生む。最近では生物科学グループがベリリとして独立した。
X内では、ロボットに関連のあるプロジェクトも多く、自走車のほかにも、プロジェクト・ウィング(ドローンによる配達)、マカニ(凧を利用した高度上空での風力発電)などがある。すでに昨年12月に、このXの中にロボット部門が入ることが決まっていたようだ。
そのトップとして雇い入れられたのは、ハンス・ピーター・ブロンドモ氏。ブロンドモ氏は、MITメディアラボを卒業し、デジタル・ビデオ会社やインターネット・マーケティング会社などを創設し、後者のプラムがノキアに買収されたのに伴ってノキアに移籍した。プロダクト・マネージャーとしての経験が長い。また、同氏のリンクトインによると、キャリアの初期にはアップルの東京支社やジュネーブのCERN(欧州原子核研究機構)にも在籍したようだ。
記事によると、Xの中でロボット技術をどんな「ムーンショット」のプロジェクトに向けるかは、これから検討されるという。ムーンショットとは、実現不可能にも見える難しいプロジェクトのこと。これまでは、ロジスティクスや製造などで使われるロボットが開発されているのではないかとされていたが、もっと野心的な目標が設定されるのかもしれない。楽しみなことである。