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気になるダヴィンチ手術訴訟のゆくえ

医療ロボットの最前線を切り開いたとして注目を集めているダヴィンチ(インテューイティブ・サージカル社)が、数々の訴訟の前に苦境に立たされている。

インテューイティブ・サージカル社のサイトより

ダヴィンチ・ロボット(インテューイティブ・サージカル社のサイトより)

ダヴィンチにまつわる訴訟は、集団訴訟も含めて現在26件以上に上っている。4月半ばに、その最初の裁判がワシントン州の州裁判所で始まり、2008年にダヴィンチで前立腺摘出手術を受けた男性の遺族が原告となっている。

この訴訟の内容は、手術の4年後に男性が死亡した理由は、インテューイティブ社がマーケティングを優先するあまりに医師への訓練がおろそかになり、手術が適切に行われなかったというものだ。

これに対してインテューイティブ社側は、訓練は適切に行われていた上、男性は手術前から糖尿病や高血圧症を抱えており、死因は心臓疾患によるものだと反論している。

裁判は約1ヶ月続くものとされているが、FDA(連邦食品医薬品局)は先頃、全米の医師への聞き取り調査を開始した。

アメリカでは、昨年だけでもダヴィンチを利用した手術が30万件以上行われているという。裁判のゆくえは、医療関係者と患者双方にとって気になるものとなっている。

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