ディズニー+ロボット、面白いエンターテインメントが見られそう
最近、ちょくちょくディズニー関連でロボットの話題を目にする。ロボット技術がエンターテインメントに使われる、興味深い例だ。ここでまとめてみよう。ロボットで、近未来のスペクタクルはがらりと変わってしまうのかもしれない。
その(1)パペットコプター
これは、スイス工科大学(ETH)チューリッヒ校が開発した技術。空中からドローン(無人航空機)が操り人形を操作するというもの。ドローンには、「モーリス(Maurice)」という名前がついている。『IEEEスペクトラム』が伝えている。
ETHチューリッヒでは、研究の中でも実現化されやすいプロジェクトを集めて、「フォーカス」という枠組みを作っているという。モーリスはそんなプロジェクトのひとつ。ディズニー・リサーチのコミションによって行われていたようだ。ディズニー・リサーチは、何でも同校の隣にあるのだそう。
モーリスの下部には指揮棒のようなスティックが何本もついていて、これが人形の手足や関節、頭などと糸で結ばれるという構想。ドローンも人形も空中でパフォーマンスを行い、踊ったり飛んだりする。
かなり巨大な人形も想定しているようで、さらに人形は軽量の素材でできていても、重そうな色をつけるなどすれば、スペクタクル感はさらに強まる。そんなことまで計画されている模様。
ディズニー・リサーチはこの技術をパテント申請している。モーリスのフェイスブック・ページに動画もあり。
その(2)ドローンで空中スクリーンを浮遊させる
こちらも一緒にパテント申請されたドローン技術で、空中にドローンを使ってスクリーンを浮かせるというもの。雲の上でも光を反射させて、夜空に映像を映し出すことができる。
その(3)ドローンによるプロジェクション・システム
これは上記の(2)とセットになってパテント申請されたもので、ドローンが発光してスクリーンに照射させる。あるいは、ドローンがたくさん集まって動くことで、花火のような見せ物になったりもするという。ウォールストリート・ジャーナルの『マーケットウォッチ』が伝えている。
また、ドローンが空中に家やハシゴを持ち上げて、空中住居を作ったり(多分)、ディズニーランドのお城の除幕式をやったりなど、いろいろな用途が考えられているということだ。
その(4)ディズニーのカメラボットが、橋梁のメンテナンスに活躍
ETHチューリッヒ校の複数の研究所が合同で開発した可動カメラの「C2D2」は、もともとはディズニーの映画撮影用として考えられた。吸着システムがあるため、壁や天井も走ることができ、カメラ・ポジションをどこにでも設定できるのが目的だった。
このC2D2は、現在スイスにたくさんあるコンクリートの橋梁のメンテナンスのために利用できるのではないかと、検討が進められている。撮影用のカメラから小型カメラに取り替え、現在種々のテスト中。『ギズモード』が伝えている。
同校のプレスリリースは、ここ。
その(5)オマケ。ディズニー次作『ビッグ・ヒーロー6』は、日本人のロボット少年が主役!
アメリカでは11月初頭に公開される予定の『ビッグ・ヒーロー6』は、もともとはマーベル・コミックスのシリーズから取った名称。舞台は、サン・フランソウキョウ(サンフランシスコと東京を混ぜた名前)で、主人公は14歳のロボット少年ヒロ・ハマダと、彼が作ったロボット、ベイマックスだ。
ストーリーは、サン・フランソウキョウを乗っ取ろうという企むマッドマンとそのマイクロボット相手に、ヒロとベイマックス、そして仲間が防衛に挑むというもの。
ベイマックスは、本当はただの風船ロボットなのだが、闘いのために鉄人のような鎧を着せられ、見かけ倒しの心もとない状態。果たして、こんな彼らはサン・フランソウキョウを護れるのか?!
ここに予告編がたっぷり。早く観たい!! 日本では『ベイマックス』の映画名で、12月20日にロードショーの予定。