デンマークには「ロボットと頭脳の町」がある!

レポートがすっかり遅れてしまったが、ロボニュースは5月末にデンマークへ出かけた。ヨーロッパの『ロボビジネス会議』を取材するためだ。

その際にテクニカル・ビジットで訪れたのが、ユニバーサル・ロボッツの本社とドローンのテスト飛行場だったのだが、何よりも驚いたのが、その町オデンセが「ロボットと頭脳の町」と名付けられていたことだ。

 

Robot -odense

デンマーク・オデンセの町のマークは、これ!

オデンセは、コペンハーゲンの西側に位置する島にある町だ。コペンハーゲンやさらに西側の半島とは道路でスムーズにつながっているので、島という感覚はそれほどなく、デンマーク第3の都市として栄えている。

このオデンセは、昔から造船業が栄えており、その影響で現在もデンマークのロボット集積地となっている。ロボット関連の教育機関も地域にそろっており、デンマーク工科大学(DTI )南デンマーク大学など、有数のロボット研究室がある。

さらに、医療ロボットも含めて、医療関係の先端技術には拓かれた場所で、この地の病院で試用された技術が、後にヨーロッパ全土へ広がっていく例は数多くあるという。

そのオデンセに2011年に作られたのが、ドローンのためのテスト飛行場『UASデンマーク』である。作られたと言っても、既存の飛行場の流用。ここはもともとパイロットの訓練場だったところが、現在は夏場だけプライベート・ジェットが利用する場所となった。その空いている時期を利用して、ここをドローンのテスト飛行場とドローン開発者のためのインキュベーション・センターとして開放することになった。

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訪れた日は、ちょうど複数のドローン開発会社のデモが行われていた。ヨーロッパでも、ドローン、あるいは無人航空機(UAS)に関する規制はまだ施行されておらず、2016年に整備されることになっている。それでも、ビジネス機会としてのインパクトは大きくなることを予想して、こうした施設が作られた。運営を行うのは第3セクターで、オデンセの地元政府が90%を所有している。

見渡す限りの広大な土地があり、バックにはロボット集積地が控えているとは、何ともうらやましい限り。アメリカでもロボット開発のインフラ作りが急速に進められているが、デンマークも先手を打っている。

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