微生物サイズのロボット・ハンド

ソフト・ロボティクスは今注目の的だが、それを顕微鏡でしか見えない微生物レベルで開発した科学者たちがいる。『エキストリーム・テック』が伝えている

このロボットはヒトデのようなかたちをしていて、直径が数ミリ。摂氏36度よりも温度が高くなると開き、低くなる閉じるという性質を持つため、体内で特定の細胞を除去するなどの目的で使えるのではないかと期待されている。

開発したのは、ジョンズ・ホプキンズ大学のデビッド・グラシアス教授ら。

素材として利用されたのはハイドロゲルだ。高度に吸湿性のあるポリマーで、ソフト・ロボティクスによく用いられるが、欠点は閉じた時に十分に堅くならないことだった。

グラシアス教授らのチームは、これに生物分解性の堅いポリマーを組み合わせることで、先を堅くして対象物をつかめるようにした。またこのロボットは、体内で溶解する。

ただし、体内に入れたこのロボットの位置を制御する方法は今のところまだない。この解決方法は、酸化鉄のナノ粒子をハイドロゲルに混ぜることで、ビデオでも磁気プローブにしたがってハンドが動く様が見られる。

このロボット・ハンドは、生体検査のための細胞取得や腫瘍細胞の除去に役立てられるか、評価中ということだ。

論文は、ここ

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